DIY 左官 2万円で和室の砂壁を塗りなおす

DIY, 内装工事

新築、そして引っ越しも完了し、今まで住んでいた家も空き家に。
子供は長女が7歳。将来子供が結婚して住むかもしれませんが少なからず10年以上先の事でしょう。
長期間空き家にしておくのももったいないので借家にします。
といっても、築25年近くたっています。
リフォームといえば10年ほど前に外壁の塗り替えをしたのみなので、壁紙、フローリング、ドア等いろいろガタがきていますので貸し出すにはさすがにリフォームが必要です。
賃貸経営しているわけではないので空室率、回転率など特に気にしているわけでも、すぐに借り手を見つけたいわけでもないので、ゆっくりDIYでリフォームを行い、できるだけ費用を抑えていきたいと思います。

今回は和室の砂壁を補修する様子を紹介したいと思います。
最近は和モダンの和室が増え、畳敷だけど壁紙といった和室が多くなってきています。
しかし砂壁の和室はやはり趣があるといいますか落ち着きますよね。
ただし、砂壁の欠点は時間がたつにつれ表面がもろくなりぽろぽろと落ち始めたり、カビによるシミが出る事。さすがに賃貸にするのにこれでは状態が悪い為、補修します。
業者に頼めば6畳間で6万円~8万円程度するようですがDIYで行えば材料費のみの1~2万円程度で出来てしまいます。
では早速補修の様子をご紹介しましょう。

準備物

  • 掃除機
  • マスキングテープ
  • マスカー(マスキングテープと新聞紙でも代用できます)
  • エタノール消毒液
  • 下地剤(アクドメール)
  • 刷毛又はローラー
  • 補修材(京壁)
  • 鏝台(左官作業の際に、材料を載せるための台。シンスケは端切れ板で代用)
  • 左官ごて
  • バケツ(シンスケは不要になった風呂桶で代用)
  • 脚立などの台

下準備

まずは壁に付いたほこりやはがれた砂をを取っていきます。
特に隅はしっかり取っておかないと後の作業に影響が出てしまいます。

次に柱に下地材や補修材が付かない様にマスカーやマスキングテープでマスキングします。
マスカーはマスキングテープにビニールが付いている物です。
簡単に大きな範囲をマスキングする事が可能で便利。
マスカーの代わりにマスキングテープと新聞紙などでも代用可能です。
部屋全体の柱と窓、ふすまや畳をマスキングしていきます。
コンセントカバーも外しておきます。この後の工程で濡れてしまうのでコンセント部分もしっかりマスキングしておきましょう。
注意しないと感電事故につながります。

そして、カビを落としていきます。
古い砂壁を全面的にこすり落とし、カビごとはぎとる方法もあるかもしれませんが、めんどくさいので消毒用エタノールをスプレーし殺菌消毒します。
スプレーノズルは空になった風呂場洗剤の容器を再利用。エコ(笑)

薄目に希釈したカビキラーを全体的にスプレーしても代用可能と思いますが、衣類に付くと脱色したりするかもしれませんので注意が必要かも。
どちらの薬剤を使用するにしても部屋中にまきますので換気とマスク、ゴーグルなど自己防衛を忘れずに。

2~3日、十分に部屋を乾かしてカビが死滅した上から下地材のアクドメールを塗っていきます。

アクドメールは古い砂壁を再固着させることで新しく塗った聚楽が剥がれ落ちない様にすることと、古い壁から新しい壁にシミ(アク)が移らないように保護してくれます。
隅は刷毛で細かく塗り、中央部分はローラーでがっつり塗っていくと時短になります。

念のため1日乾かして翌日にもう一度塗っておきます。

乾くと表面がゴム状の様なねばっとしたものでコーティングされたような感じになります。
このコーティングが土壁の補強とシミが移らないように保護してくれているわけですね。

左官していくぞ!!

アクドメールが十分に乾いたらいよいよ聚楽を左官していきます。
今回使用したの家庭化学工業株式会の“じゅらく壁 京壁”はNo1~No4の4色発売されているようですが、色合い的に元の色に近づけたかったのでNo3とNo4をブレンドし丁度いい感じの色合いにしました。

“じゅらく壁 京壁”は水を混ぜるとホットケーキミックスの様な感じのどろどろとした状態になります。 これを鏝台に載せて準備は万全。
壁面へ塗っていきます。

鏝台に乗せた聚楽を左官ごてで壁面に押し付け、ある程度の面積付けたあと、左官ごてで均していきます。

鏝台を壁面に押し当てておけば余分な砂が床に落ちることなく再利用できます。始めからまっすぐ平らにしようとするのではなく、はじめは隅から中央へと全体に聚楽をまんべんなく塗りたくり、そのあと左官ゴテをうっすら斜めにしながら平らに仕上げしていく感じです。

左官は難しそうに思えますが慣れてしまえばそれなりに出来てしまいます。

素人が上手に左官するポイントは

シンスケが教えられる素人DIYの左官のポイントは以下の3つです。

プロの様に薄く塗ろうとするな

素人なんだから変に薄く塗ろうとしない事かと思います。
プロであれば厚み〇〇㎜と決められた厚みで左官していくと思いますが素人で自宅のDIYなのであまり厚みなどに囚われずまずは大胆にどんどん塗っていく事。
平らにする過程で余分な砂が削られ最終的にはそれなりの薄さになっていると思います。

左官ごては大きいものを選べ

左官ごてを買うときケチらずにそれなりに大きなサイズを用意するほうがいいでしょう。
左官ごての微妙な力加減と傾き度合で表面を均していくわけですが、小さな左官ごてだと微妙な傾きを毎回同じ要領でつけにくいですし、左官出来る面積が少ないので繰り返す回数が増えます。

小分けにして休憩を

また最後ののポイントとしては素人が1日で広範囲の壁面を左官しようと思わないことかと思います。
実際やってみると分かると思いますが、左官ってだいぶ腕の筋力が必要で、体力が必要な作業になります。
人間は疲れると集中力が落ちます。
ただでさえ素人の左官なのに集中力が落ちた状態ではきれいな壁面に仕上げれるはずがありません。
はじめは1日90㎝幅分(1畳分)できたら上出来くらいの感覚で始め、慣れてきたら面積を広げていくくらいの感覚がちょうどと思います。

補修作業完了

とりあえず、左官などしたことのない素人DIYで左官が完了しました。
2~3日しっかり乾燥させた後に、マスキングを外し、コンセントカバーなどを取り付けました。

充分キレイですよね。

下の写真はエアコンの取り付け部分のみまだ補修作業していない状態です。
うっすら壁の色が違うのが分かると思います。

後日エアコンを取り外して左官しなおしました。
※隅は未だ乾燥できていない状態なので色むらがあります。

始めついていた謎のシミもこの通りキレイになりました。

before

after

まとめ

左官って聞いただけで和室の砂壁なんて自分で補修できるはずないと感じがちですが、時間をかければ素人でも意外ときれいに出来てしまいました。
業者に頼めば6畳間で6~8万円程度かかってしまう砂壁の補修(塗りなおし)が2万円程度で出来てしまいます。
時間があるのであれば自分で砂壁の補修。
全然ありだと思いますよ。

スポンサーリンク

Posted by sinsuke86